再転相続:誰の遺産について、引き継ぐ(承認)か放棄(相続放棄)するかの選択ができるのか?

誰の遺産について、引き継ぐ(承認)か放棄(相続放棄)するかの選択ができるのか?(再転相続)

再転相続、数次相続と代襲相続の3つの相続関係は似たようで全く異なるものです。

なので、どの相続関係に該当するかにより、あなたが誰の遺産について、引き継ぐ(承認)か放棄(相続放棄)するかの選択ができるのか?について違いがでてきます

そこで3回に分けて、再転相続、数次相続と代襲相続の違いと、それぞれの相続関係において、あなたが誰の遺産について、引き継ぐ(承認)か放棄(相続放棄)するかの選択ができるのか?を記事にしてみたいと思います。

まず、再転相続とは?

再転相続とは、ある方(以下「A」とします。)が亡くなってしまい、そのAの相続人(以下「B」とします。)が、相続の承認又は放棄をしないまま、亡くなってしまった場合に、Bの相続人(以下「C」とします。)が、Aの相続について、承認又は放棄をするBの権利を承継することをいいます。

再転相続の具体例

あなたの家族構成を、父、母、あなた(子)と想定します。

令和3年3月に父が亡くなってしまいました。
父の相続人は、母とあなたのみでした。

令和3年5月に母が亡くなってしまいました。
母は、父の遺産を、引き継ぐ(承認)か放棄(相続放棄)するかの何らの意思表示または行動を起こさないまま亡くなってしまいました。
母の相続人はあなたのみです。

上記の相続の関係でいうと、父が亡くなったことによる遺産を、引き継ぐ(承認)か放棄(相続放棄)するか選択できる母の権利は、あなたに引き継がれます
このようなことを再転相続といいます。

あなたは誰の遺産について、引き継ぐ(承認)か放棄(相続放棄)するかの選択ができるのか?

この場合のあなたは、父と母のそれぞれの遺産について、引き継ぐ(承認)か放棄(相続放棄)するかの選択ができます。

以上が、再転相続の例です。

次回は数次相続を記事にしてみたいと思いますのでよろしくお願いいたします。